2012年10月21日(日)
第31回蒜山高原マラソン全国大会
- ハーフマラソン39才以下男子の部
- 記録 1時間56分38秒
新記録なくして帰れないと思っていた...
お馴染み蒜山倶楽部Nadjaに前日入り。受付エントリーも済ませ、あとはのんびり明日のスタートを待つのみ。
のんびりと言っても特製ディナーを食べてあれやこれや人生ゲームなんてしてるとあっという間である。
それでも今年はいつもと違っていた。というのもワイフと二人だけ、走る僕と応援・記録のワイフと友人のドリカムスタイルから、友人不在でリアルドリカムスタイルと相成ったのだ。
静かで穏やかなときを過ごす。それはそれでよかった。ひとり走ることの緊張感を、あと二人いて、ともに人生ゲームをしながら維持するのはかなり困難で、次の日のマラソン大会を迎えるという意識の違いは、二人とは歴然としていた。
この時すでに僕には期するところがあった。ハーフマラソン3度目の1時間台、2時間を切るタイムを持って、大いなる目標、フルマラソンに挑戦したいと考えていた。
静かな闘志とはこのことか。
その思いを果たすべく夏の 夜走る ナイトラン の走る距離を少しずつ伸ばしていた。これまで推し進めてきた 跳ねるように走る をより確かなものにするため地力の向上を目指したのだ。
跳ねるように走る では足の付け根から太ももを振り上げるイメージを心掛けている。そして足の付け根は両脇腹の筋肉と一体となるよう、そのイメージは拡張されつつある。
スタートを迎えるころ、暖かな太陽は強烈な日差しとなっていた。
そう感じるのも前日の蒜山は夜になるとまるで真冬のよう。備えあればなんとやらで持ってきていたダウンベストがまさかの大活躍。
極端な寒暖の差が蒜山の本領発揮といった感じで、急激な気温上昇に頭がぽわ〜んとしていた。暑さに注意を払いながら挑戦と攻める気持ちを念頭に走りはじめた。
ここで思わぬサプライズ!
今年はワイフとふたりだけの静かな闘い... と思っていたら、あれっ、友人が来ているではありませんか。拠所ない用事で不在は確定的だったにも関わらず登場ということで、もう新記録なくして帰れないとあらためて覚悟しました。
蒜山マラソンお馴染みの登り下りアップダウン、登りでグイグイ行くタイプではないことが経験則でわかってきた。となると下りで攻めるしか僕にはないようだ。
登りで伸びないぶん下りでじりじり盛り返す。下りにはリスクもあり、足にかかる負荷が大きい。現にその負荷が足の爪に出ていた。痛みは感じないまでも内出血している。走り方に問題アリだが、攻めた証拠と美談にしたい。
地力の向上を感じていた。一度見えなくなった背中はもう現れることがこれまでなかったが、近からず遠からずでふたたびお目見えする。ただ離されることに慣れていたのはもう過去のことか、食らい付くことのできる足の力強さに確かなものがあった。
ナイスペース、ナイスペース!
ワイフ用に持ってきていた自転車に友人サプライズが乗り込み、走る僕を並走し蒜山高原のサイクリングロードから声をかけてくれる。
攻める気持ち、力強さすら感じる走りにナイスペースの声。これはもう間違いないのか、新記録そしてフルマラソン進出は確信に変わりつつあった。
ところが、並走してくれるのは大変ありがたく勇気にもなったのだが、コースのポイントポイントであまりにもナイスペースと言われるものだから、だんだん本当はナイスペースではないのかもと疑心暗鬼になっていた。
だから、より一層のチカラを振り絞りゴールに向かった。みごと新記録、ナイスペースは真実で終えることができました。
ありがとう、本当にありがとう。
走り美は、フルマラソンに挑戦したいと思います。